児童書のバージョン
学校教育のみでは、必ずしも身につけられないことなのです。
大震災なども有事対応として考えていくべきものです。
地震や水害などの天災で大きな被害が出たときには、軍事的な考え方が非常に有効に働きます。
しかし、その準備が日本にはまだありません。
また、現代は円の乱高下や不況など、経済的にも環境が激変する場面が数多くあるため、政治家には、それに対してなんらかの判断をし、責任をとっていく姿勢が求められます。
官僚に訊いても、その答えはおそらく出てこないはずです。
なぜなら、「前例がない」からです。
環境が大きく変化する時代には、強いリーダーシップを持った指導者が求められます。
さもなければ、環境の変化にともなって、国自体もしだいに衰退していくという状況が起きてきます。
指導者がリーダーシップを発揮できる時代の実現を、マスコミなどもふくめて考えていかなければ、今後の有事対応はますます難しくなると思います。
今後は、判断力と勇気が必要とされる時代がやってくることでしょう。
第二次世界大戦が終わったあと、日本はアメリカから新しい教育指針を注ぎ込まれました。
その結果、教師が子供たちへ一方的に知識を押しつける形式の授業を改め、子供の能力を信頼し、子供の自主性を尊重して、民主的に授業を進めていこうとする運動が盛り上がりました。
ところで、これから紹介するのは、ある評論家の体験談であり、その人が通っていた中学校(ある国立大学の付属中学)での話です。
そこには、ひとりの若い男の先生がいました。
情熱的なその先生は、子供の能力を信頼して、「これからは君たちが自主的に授業をつくっていくのだ」と、生徒たちに呼びかけました。
最初、生徒たちは戸惑いましたが、やがて非常に喜びました。
しか−し、その結果はどうだったかというと、教室がいつも騒がしくなったのです。
授業中に、遊ぶ者、立って歩く者、おしゃべりをする者が絶えず、集中して勉強をするという状況が教室から消えてしまいました。
また、次のようなこともありました。
「アメリカについて学ぶ」という地理の授業にあたって、その先生は生徒たちに、「君たちは、アメリカについて知っていること、家で調べたことなどを、何でもいいから教室で発表しなさい」と言いました。
当初、生徒たちは百科事典で調べたことを発表したり、アメリカの地図などを家から持ってきたりしましたけれども、そうした緊張感はしだいに薄れて、ある裕福な家庭の生徒が、父親から買ってもらった列車のおもちゃを持ってきました。
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